11/20 「『自分らしい写真』について」開室しました
10月22日開催の千葉研究室のテーマは「自分らしい写真について」でした。
かなり難しいテーマでしたが各自持ち寄った作品でディスカッション開始です。
研究室は「自分の言葉で作品を解説」する必要がありますが、「わかっていること」「自信があること」をお話しする場ではありません。
なのでわからないことを、わかりません、と発言することも良いと思います。
何よりも研究室に参加すると決め、自分の写真を見直し、セレクトし、プリントして見直す時間も重要な時間です。
その写真についてなぜ選んだか、なにがわからないのか、何を思ったのか。
自分の言葉で話し、他人に見せる時間というものはなかなか無いのではないでしょうか。
もちろん他の人のお話しを聞いたり、作品を見ることも面白いですね。
今回の「自分らしい写真」というテーマについて、様々な意見が出ました。
まず、「自分らしいさ」というものを自分自身でカテゴライズして画一化することは違うんじゃないか、という意見。
これは「こういう雰囲気の写真を撮ることが個性です」ということに似ています。ファッションを統一するような感じ。
人間は様々な感情や感覚を持って生きているのでずーっと同じ感覚で作品を撮ることはありません。いつも同じような写真を撮っているのであれば、そういう設定になるようにしているのではないかと思います。
それは「自分らしさ」かというと、人によってはそうだし、違う人もいます。
そして、「自分らしい」というのが選ぶモチーフや場所、人に依存するというパターン。
これは数を撮影しないと見えてきませんが、結果として見えてくる「個性」があります。
個性とは自分で「これが私です」と枠に嵌めてキャラクターのように作りこむものではなく、生きていく上で自然に成り立つものではないか。という意見がとても印象的でした。
ほぼ同時期に写真を始めたお二人が、どんどん個性が出てきて、選ぶ被写体や目線、露出にも感情がこもってきて。
持参した写真を説明するとき、感極まってしまう場面もありました。
大切な時間を、大切に残せるというのはとても素敵ですよね。
自分らしさ、って一人で組み立てる「枠」や「自己紹介」ではなく、自然と組みあがっていく人生の設計図みたいなものなのかなぁ、と感じた室長でした。
そんな桐島の写真の「桐島らしさ」は自分が掲げるポリシーであると思っています。
でも、自分の写真を見てくれた人が何を「桐島らしい」と思うかはまた別問題です。
とても深いお話、様々な意見が出た研究室でした。
初参加の方もいて、「敷居が高いと思っていました(笑)」と笑われたのが印象的です。笑
どうぞお気軽に写真を持って、お話しに来てください。
ご参加ありがとうございました!
次回より、ディスカッションだけではなく写真に関する様々な事も実践してゆきます。
12月の研究室は引き続き千葉アトリエにて「組み写真」のワークショップです!
組み写真による表現を一緒に研究してみませんか?詳細はお知らせをご一読ください。