「ボケという表現について」5/28開室致しました
ピントがあっているところと、ピントが合っていないところ。
合っていない方を「ボケ」と言います。ピントが合っていないということを「芸術」として昇華して表現にしているのは日本が発祥とも言われている表現のひとつです。 一眼レフやミラーレスを購入するとほとんどの人が「背景をぼかしたい!」と言います。 綺麗に玉ボケが出来ると嬉しいですよね。 でも、なぜ、ぼかしたのでしょうか? 立ち止まって、考えてみませんか?という試みです。今回は実践撮影の時間も設けました。
背景をぼかすことは、ぼかすための知識があれば誰にでもできます。
そして、その方法を知らない人にとっては「写真が上手く見える魔法」でもあります。
絵が描けない人からしたら写実的に描かれた絵は技術が目に見えるので、とても「すごい」ことに見えるのとちょっと似ています。 技術や機材、珍しい被写体。深く読み込まなくても目に見えるものは、人の目をちょっと引きます。
ぼかすとっても、色んな方法があって、意味があると、桐島は思っています。
前ボケ、後ボケ、被写体自体がボケている、重ねボケなどなど。
そもそもF値を小さくすればボケる。それだけなんです。
高い青い絵の具をキャンバスに出せば、とても綺麗な色が出ます。
技術は誰にでも習得することができる。 良い機材を購入することができれば、綺麗な写真になります。 では、なぜ、ぼかしたか。そのボケの大きさで、何が変わるのか?
目に見える世界に、ほんのちょっと魔法をかけて、美しくすることができる。
そのボケに気持ちや思い、情景を入れることができる。
デジタルになって、確認することができるからこそ、繊細な色彩表現が可能になったのだと思います。
何度でも修正できる油絵のキャンバスのように、リセットをしないで、自分自身を見返すように、写真に思いを重ねることができるのが、デジタルカメラの良いところ。
美しいボケは、写真を美しくします。
そのボケの理由を表現することができるよう。 しっかり被写体と自分自身を見つめてゆきたいですね。
ご参加いただきありがとうございました! 次回6月の研究室は写真に迷う人、いまいち自信が持てない人、表現を模索している人にこそおすすめの、組写真です!桐島アトリエで開催します♪